宇都宮市中岡本町の中島歯科医院、中島隆です。
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歯科医院や行政機関で行われるフッ化物歯面塗布、いわゆる「フッ素塗布」はむし歯予防の有効な手段として広く知られていますね。今回のブログでは、フッ化物歯面塗布の安全性について、考えたいと思います。
1.まずはフッ化物歯面塗布に使われる薬剤について
通常、2%フッ化ナトリウムの溶液、ジェル、フォーム(泡)が使用されます。
2.フッ化物の急性毒性
体重1Kg当たり2mg以上のフッ化物摂取で発現
第1段階
悪心・嘔吐・下痢
第2段階
体重1Kgあたり5mg以上一気に飲み込んだ場合
けいれん・不整脈・昏睡
次にフッ化物塗布でこれらが起こる可能性があるか検証します
3.2%フッ化ナトリウム(NaF)中のフッ化物(F)量
2%フッ化ナトリウム(NaF)ジェル1gに含まれるフッ化ナトリウム(NaF)量は
1g=1000mgなので
1000×2/100=20mg
フッ化ナトリウム(NaF)20mgに含まれるフッ化物(F)量は
NaF:分子量42
F :原子量 19
20mg×19/42≒9mg
以上より
2%フッ化ナトリウム(NaF)1g中のフッ化物(F)量は9mgとなります。
4.乳歯列期の幼児の体重と急性発現フッ素量 (項目2.参照)
5.塗布法による口腔内残留フッ化物量の目安
フッ化ナトリウム量1g中には9mgのフッ化物 含有 (項目3参照)
・フッ化物塗布法(乳歯列)(綿球での塗布) の2%フッ化ナトリウム使用量は1g
口腔内残留率15%
フッ化物として 9mg×15/100≒1.4mg 口腔内残留
トレー法 2%フッ化ナトリウム使用量は2~3g
(トレー法は5歳児くらいから)
口腔内残留率10%
フッ化物として 18~27mg×10/100≒1.8~2.7mg 口腔内残留
6.まとめ
項目4及び5から、フッ化物歯面塗布法では口腔内残留フッ化物量は急性毒性発現量より相当少なく、また全量を飲み込んでしまっても急性毒性発現量に届かないことがわかり、安全であると考えます。
7.フッ化物面塗布、トレー法の実際
トレーに2%フッ化ナトリウム・ジェルを入れ綿棒で均等に
トレー挿入後は座位にして排唾管を挿入
終了後はバキュームで唾液を吸い取り、自身でも唾を吐きだしてもらいます
院内新聞
2023年10月号は歯科衛生士の土沢が担当しました。 歯周病と糖尿病の相互の関係性をまとめました。
2023年10月の勉強会等活動
・10/25 院内勉強会
患者さん情報共有のためのカードを製作しました
投薬時の禁忌薬剤、局所麻酔剤、注意すべき既往歴などがスタッフ間でもれなく共有できるように大きなカードを作りラミネートしました。
お誕生日おめでとう
鈴木さん、お誕生日おめでとう
能勢さんお誕生日おめでとう
吾妻小富士
先月、福島県裏磐梯、磐梯吾妻スカイラインの途中にある浄土平に行ってきました。
そこに吾妻小富士という直径約500mの火口(今は活動していません)を持つ休火山があります。
浄土平から15分程度登るとその火口壁にたどり着きます。
そこから見る火口底は圧巻で高低差約70mあります。火口壁を1周すると1時間半ほどかかります。
その火口壁に沿って歩いている途中でなんと虹が見えたのです。
なんだかうれしくてたくさん写真を撮りました。
2023年11月休診日のお知らせ
休診日および夜間は、宇都宮市休日夜間診療所(028-625-2211)をご利用ください
宇都宮市休日夜間診療所歯科
(平日)は、午後7時30分から 午前0時
(日・祝休日)は、午前9時から午後5時および午後7時30分から午前0時