お口の健康は全身の健康にも影響します

宇都宮市中岡本町の中島歯科医院、中島隆です。

（　ホームページはこちらです　http://nakajimadc.com/　）

近年、歯周病を放置しておくと体の多くの臓器に悪い影響が及ぶ可能性があると考えられるようになってきています。下図　（日誌広報１８４４号より）

但しまだまだ多くの人には周知されていないのが現状のようです。

中島歯科医院では「糖尿病と歯周病」に関し院内新聞２０２３年１０月・１１月号で、

「歯周病と誤嚥性肺炎」については２０２４年３月のブログで、

「歯の喪失と認知症」　については院内新聞2025年５月号（本ブログに掲載）で、

報告しています。

今回のブログでは歯周病と心疾患が大きく関連しているということについてお伝えします。

心臓は１日１０万回拍動して全身に血液を送っています。心臓の筋肉に酸素と栄養を送る大切な血管が冠状動脈です。この血管が動脈硬化を起こし、狭くなったり詰まったりすることで酸素を十分送れなくなり狭心症や心筋梗塞といった心疾患が発症します。

動脈硬化は不適切な食生活・運動不足・ストレスなどの生活習慣が要因とされてきましたが、近年別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染が注目されています。歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘発する物質が出て,血管内皮にコレステロールからなる粥状の物質が蓄積し血管が狭まり、さらにそこに血栓ができることで血流が妨げられ、狭心症や心筋梗塞といった心疾患を引き起こします。

アメリカのある雑誌によると、「６０歳未満で歯周病による歯槽骨の吸収が重度の人はそうでない人に比べて２．４８倍心血管疾患を発症しやすかった」と、報告されています。

歯周病の予防・治療を行うことで全身の様々の病気のリスクを下げることが可能です。日々のセルフケア（自身で行う歯磨き）とともに歯科医院でのプロフェッショナルケア（セルフケアでは落としきれない歯垢や歯石の除去、歯磨き指導等）をぜひ受けていただき、全身の健康につなげましょう。